軍縮と経済援助
先進国の軍事費は4709億ドル(87年)、おそらくGNPの3~4%ぐらいが平均であると思われるので、金額的には経済援助の費用は非常にささやかであるということができます。
援助費の対軍事費の割合は、87年においてだいたい8・8%ぐらいで、ここ数年間10%に満たないのです。
軍事費が大きすぎるのか、援助費が少なすぎるのか、おそらくは双方でしょう。
そのうえ、先進国の途上国に対する経済援助には"援助疲れ"という現象もみられ、実質的に最近では伸び悩みの状況を示しています。
したがって、軍縮によって解放される資金が、できるだけ多く経済援助費に振り替えられることが期待されます。
シュミット委員会の報告は、今後、先進国の対外援助費は、現在の対GNP比0・35%から倍の0.7%に引き上げるべきだと勧告し、とくに日本については、現在の0・32%から1%に引き上げられるべきだと勧告しました。
いま日本の経済援助はGNPに対して0・32%で、DAC平均の0・35%より低いのですが、絶対額においては89年において約100億ドル程度ということで、アメリカを抜いて一位に位することになるでしょう。