軍縮と経済援助 4
海外援助費を1%にするということは、経常収支でGNP比1%以上の黒字をもたなければならないことを意味しています。
その経常収支1%の絶対額はいぜん非常に大きなもので、国際的に受け入れられるか疑問である、というその意味からも、GNP比1%の援助はムリだという考え方が、日本にはあります。
・・・しかし、マクナマラ氏は
「数年先の経常収支の対GNP比率と援助費の対GNP比率をいまから想定して、だから援助費の増額には限界があるというのは、世界からみれば、日本が援助に対して積極的でないというふうにみられることになるであろう」
・・・といいます。
防衛費との関係からいっても、日本は海外協力費をふやすべきだというマクナマラ氏の説明は納得のいくものです。
ただ現実には、さきにもふれたように、いくつかの抵抗・反論があります。
財政当局は、年々の伸びが非現実的な大きさであるといい、また海外からは、日本の援助費がDAC全体の援助費の25%(現在18%)にも達するのは途上国の経済支配になりかねない、と懸念する声もないではありません。
そして、より大きい問題は、国民・・・別の表現でいえば、援助費を負担する納税者の間に、援助費の増加について若干のためらいがみられることです。
1988年に行なわれた総理府の「外交に関する世論調査」については有名ですが、89年12月に行なわれた読売新聞の世論調査では「ソ連や東欧に対する援助」について国民の声を聞いています。