アメリカの選挙 7
80年代に入って以降、アメリカの大統領選挙の度に、はたして「日本問題」が争点になるのか注目されてきました。
しかし、少なくとも、1992年の大統領選挙を注目するならば、「日本問題」がそれに大きな影を落としていたことは否定できないでしょう。
ではその背景は何であったでしょうか。
これまでの米ソ冷戦時代において、アメリカではいわば軍事力の強化が優先され、ソ連という目の前の大きな軍事的脅威にどう対応すればよいかを考えておけばよかったといえます。
しかし、そのソ連が崩壊した今日、アメリカの国民は自らの足元に目を向け始めたのです。
しかし、そこには、長引く不況や高い失業率、またホームレスや犯罪の増加というアメリカが抱える問題点をいやでも直視せざるを得なくなってきたのです。
このような状況の中で行われた大統領予備選挙戦の段階で、世界で最も成功した日本の経済および効率的な日本の社会が、ねたみないし批判の対象として浮上してきたのです。
それは、経済が国力を左右するといわれる脱冷戦の時代において当然の帰結であったのかもしれません。